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「クソコード」と言わせない!可読性を上げるリファクタリング術

  • 開発部
  • 12 分前
  • 読了時間: 7分
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こんにちは!株式会社雲海設計の技術部です。

突然ですが、こんな経験はありませんか?


「半年前に自分で書いたコードを見たら、何をやってるのか全然わからなかった…」

「他の人が書いたコードを引き継いだけど、どこを直せばいいのか見当もつかない…」

開発現場では残念ながら「クソコード」という言葉が飛び交うことがあります。


もちろん誰も最初からそんなコードを書こうとしているわけではありません。

でも時間に追われて急いで書いたコードやとりあえず動けばいいと妥協したコードは気づけば誰にも読めない「負の遺産」になってしまうんです。


もし「うちの開発チームのコード正直ちょっと心配かも…」と感じている方や「もっとスムーズに開発を進めたいのになぜか時間がかかる」と悩んでいる方がいらっしゃったら、ぜひこの記事を読んでみてください。


この記事を読み終える頃にはなぜコードの読みやすさが会社の生産性を左右するのか、そしてどうすれば「クソコード」を生まない開発体制を作れるのかが見えてくるはずです。


そもそも「リファクタリング」って何ができるの?


「リファクタリング」という言葉はエンジニアの間ではよく使われますが、一般的にはあまり馴染みがないかと思われます。


すごくシンプルに言うと「動きは変えずにコードを整理整頓すること」です。


たとえるなら引っ越しを想像してみてください。

荷物を全部ダンボールに詰めて新居に運んだとします。とりあえず住めるようにはなりましたが、どこに何があるかわからない状態ですよね。調味料がリビングにあったり、冬服が玄関に積まれていたり。生活はできるけど何をするにも時間がかかる。


リファクタリングはこの「とりあえず住める家」を「快適に暮らせる家」に整えていく作業です。

キッチン用品はキッチンに、衣類はクローゼットに。

モノの場所にルールを決めて誰が見てもわかる状態にする。


具体的なコードの例で言えばこんなことをします。


1つ目はわかりにくい名前をわかりやすく変えること。

たとえば

「a」

「temp」

「data1」

といった意味不明な名前を

「顧客名」

「注文金額」

「合計金額」

のように見ただけで中身がわかる名前に変更します。


2つ目は長すぎる処理を分割すること。

1000行もある巨大な処理を

「データを取得する」

「計算する」

「結果を保存する」

といった小さな単位に分けてそれぞれに名前をつけます。

料理で言えばレシピを「下ごしらえ」「調理」「盛り付け」に分けるようなイメージです。


特にチーム開発に恩恵がある?!


「リファクタリングなんて余裕のあるときにやればいいでしょ?」「今は目の前の開発で手一杯」

そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。


個人で開発していてシステムの全貌を自分の中で理解しているのであれば問題ないのかもしれません。

ただ、システムの規模によっては個人開発では追い付かず、チームで開発をする選択を迫られる瞬間が来るかもしれません。

実は複数人で開発しているチームこそ、リファクタリングの恩恵を受けやすいんです。


理由はシンプル。

チーム開発では自分以外の誰かが書いたコードを読む機会が必ずあるからです。


5人で開発しているチームで主要な機能を担当していたエンジニアが1人辞めたとします。その人しか読めないコードが残っていたら、残りの4人は何週間もかけてコードを解読しなければなりません。最悪の場合「作り直したほうが早い」という判断になることも。


逆にコードが整理されていて誰でも読める状態なら、引き継ぎは格段にスムーズになります。新しく入った人も既存のコードを見て「なるほど、こういう構造になってるのか」とすぐに理解できる。


つまりリファクタリングは「人に依存しない開発体制」を作るための投資なんです。

もちろん個人・複数人に問わずどちらも恩恵を受けます。

プログラムコードは未来への手紙でもあるのです。


具体的な活用シーン

「新機能を追加したいんだけど、どこを触ればいいかわからない…」


これは開発現場でよく聞く悩みです。


たとえばECサイトを運営している会社で「ポイント機能を追加したい」という要望が出たとします。でも既存のコードを見ると注文処理や在庫管理、顧客情報などが全部ごちゃ混ぜになっていてどこに手を入れれば良いのかわからない。


こんなときはまず「注文処理」「在庫管理」「顧客情報」をきれいに分離しておくと「ポイント機能は顧客情報に追加すればいいな」と判断できるようになります。

結果として新機能の追加にかかる時間が大幅に短縮されるんです。


あるクライアント企業では新機能の開発に平均2週間かかっていたのが、コードを整理した後は1週間以下で済むようになりました。開発スピードが倍になれば、競合に先んじて新サービスを出せる。

これは大きなアドバンテージですよね。


「バグを直したはずなのに別の場所で問題が起きる…」


これも本当によくある話です。

もぐらたたきのように一箇所直すと別の場所が壊れる。

エンジニアもストレスが溜まりますしユーザーからの信頼も失われていきます。


原因の多くはコードの中で同じような処理があちこちにコピペされていることにあります。


たとえば「消費税を計算する」という処理が10箇所に書かれていたとします。税率が変わったときに10箇所全部を修正しなければなりません。1箇所でも修正漏れがあるとバグになります。


リファクタリングではこういった重複を見つけて1箇所にまとめます

消費税計算が1箇所にまとまっていれば修正も1箇所で済む。

修正漏れのリスクはゼロになります。


ある企業では月に10件以上発生していたバグがリファクタリング後は月1〜2件にまで減少しました。

バグ対応に追われる時間が減ればその分を新しい価値を生む開発に使えます。


「開発が遅いって言われるけど正直もうこれ以上は厳しい…」


開発チームは一生懸命やっているのに経営陣などからは「もっと早くできないの?」と言われる。

この板挟み、つらいですよね。


でも実は遅さの原因がエンジニアの能力ではなく、コードの状態にあるケースが意外と多いんです。


散らかった部屋で探し物をするのと、整理整頓された部屋で探し物をするのでは時間が全然違いますよね。

コードも同じです。

何がどこにあるかわからない状態では簡単な修正にも時間がかかります。


リファクタリングでコードを「探しやすく」「理解しやすく」整えることで、同じ作業にかかる時間が短縮されます。

残業が減り、エンジニアのモチベーションも上がる。

結果としてもっと良いアウトプットが生まれるという好循環が生まれます。


最初の一歩をどう踏み出す?


「リファクタリングが大事なのはわかった。けどどうすればいいの?」

そう思われた方、ご安心ください。

いきなり全部のコードを書き直す必要はありません。


最初は「一番よく触る部分」を少しだけ整理することです


たとえば毎週のように修正が入る機能があればその部分だけでもコードを整理してみる。

変数の名前をわかりやすくする、処理を小さく分ける、コメントを追加する。

これだけでも次に触るときの効率が変わってきます。


もう一つおすすめなのは「コードレビュー」の習慣を取り入れること

エンジニアが書いたコードを別のエンジニアがチェックする仕組みです。

「他の人に見られる」という意識があるだけで、自然とコードの質が上がります。


ただし、本格的にリファクタリングを進める場合はどこから手をつけるべきか、どこまでやるべきかの判断が難しいのも事実です。そういったときは外部の専門家に相談してみるのも一つの手です。客観的な視点で現状を診断し、優先順位をつけてもらうことで効率的に進められます。


まとめ


リファクタリングだけで売上が上がったり新規顧客が増えたりするものではありません。


しかし開発チームの生産性を高め、人に依存しない体制を作り、長期的な競争力を支える土台になります。


「プログラムコードなんて、動けばいいんでしょ?」


そう思っていた会社が気づいたときには技術的負債に苦しみ、身動きが取れなくなっている。

そんな事例を私は見てきました。

逆に早い段階でコードの品質に投資した会社は変化に強く、エンジニアも長く活躍できる環境を作れています。


あなたの会社のコードは今どんな状態でしょうか?

「ちょっと気になるかも…」と感じたらぜひ一度、私たち株式会社雲海設計にご相談ください。


現状を一緒に見ながらおせっかい上等を胸に全力でサポートします。

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