全部作る必要は本当にある?プロが教える『ノーコード』と『手書きコード』の賢い使い分けライン
- 開発部
- 12月17日
- 読了時間: 6分

こんにちは!株式会社雲海設計の技術部です。
「アプリを作りたいけど、全部プログラミングしないとダメなの?」「最近よく聞くノーコードって、結局どこまで使えるの?」——そんな疑問を持ったこと、ありませんか?
特にこれからエンジニアを目指す方やシステム導入を検討している経営者の方にとって「どこまで自分で作るべきか」という判断はなかなか難しいものですよね。
もし「プログラミングを全部覚えなきゃいけないの?」と不安に感じている方や「ノーコードで済むなら楽だけど、ちゃんとしたものが作れるか心配…」と迷っている方がいらっしゃったら、この記事はきっとお役に立てます。
この記事を読み終える頃にはノーコードと手書きコード、それぞれの「得意分野」がスッキリ分かり自分のプロジェクトにどちらを選べばいいか判断できるようになっているはずです。
そもそも「ノーコード」と「フルスクラッチ」は何ができるの?
まず、この2つの違いを整理しておきましょう。
ノーコードとはすごくシンプルに言うと
「プログラミングなしでアプリやWebサイトを作れるサービス」のことです。
画面上でパーツをドラッグ&ドロップしたり、設定項目を選んだりするだけで、動くものが出来上がります。代表的なものだと、BubbleやSTUDIO、Notionなどがありますね。
料理で例えるなら「レトルトカレー」や「ミールキット」のようなもの。材料と手順がある程度決まっていて、短時間でそれなりに美味しいものが作れます。
一方、フルスクラッチ(手書きコード)とは
「プログラミング言語を使って、ゼロからシステムを構築すること」です。
こちらは「食材を買ってきてレシピも自分で考えて作る本格料理」のイメージ。
時間と技術は必要ですが、味付けも盛り付けもすべて自分の思い通りにできます。
どちらが優れているという話ではなく「何を作りたいか」「どこまでこだわりたいか」によって、最適解が変わるんです。
実は、どんな規模の企業にもチャンスがある
「ノーコードなんて、ちょっとした社内ツールを作るくらいでしょ?」
「フルスクラッチはお金をかけてやるもの」
そんなイメージを持っている方、少なくないのではないでしょうか。
でも実は、どちらも正確ではありません。
最近のノーコードツールは驚くほど進化していて顧客向けのWebサービスや業務システムまで構築できるものが増えています。スタートアップがノーコードでMVP(最小限の製品)を素早くリリースし、市場の反応を見てから本格開発に進む——そんなケースも珍しくなくなりました。
逆に、フルスクラッチも「大企業だけのもの」ではありません。小規模なチームでも「ここだけは絶対に譲れない」という独自の強みがある場合、その部分だけをしっかり作り込むことで、大きな競争優位を生み出せます。
つまり、企業の規模に関係なく、「何を実現したいか」を軸に選べばいいのです。
具体的な活用シーン
「とにかく早くアイデアを形にしたいんだけど…」
新しいサービスのアイデアが浮かんだとき「まずは動くものを見てみたい」と思うこと、ありますよね。
こんなときこそ、ノーコードの出番です。
例えば「会員制の予約サイトを作りたい」と思ったとします。フルスクラッチで一から作ると、設計からテストまで数ヶ月かかることも珍しくありません。でもノーコードツールを使えば、基本的な機能なら数日〜数週間で形にできてしまいます。
すると「実際に使ってもらって、フィードバックをもらう」というサイクルを、ものすごく早く回せるようになります。「作ってから考える」のではなく、「作りながら考える」ことができるんです。
「既存のサービスだと、かゆいところに手が届かない…」
業務効率化のためにいろいろなツールを試してみたけど「うちの業務フローにはピッタリ合わない」「あと一歩、こうだったらいいのに」——そんな経験はありませんか?
こういうケースでは、ノーコードとフルスクラッチの「いいとこ取り」が効果的です。
例えば、顧客管理の基本部分はノーコードツールで素早く構築しておいて「ここだけは自社独自のロジックが必要」という部分だけを手書きコードで追加する。最近は多くのノーコードツールがAPI連携に対応しているので、こうした組み合わせがしやすくなっています。
全部を一から作る必要はないけれど、コアの部分はしっかりこだわる。このバランス感覚が、限られたリソースで最大の成果を出すコツです。
「将来、大きくスケールさせたいんだけど…」
「今は小さく始めるけどゆくゆくは数万人が使うサービスに育てたい」——そんなビジョンを持っている方もいらっしゃるでしょう。
正直に言うと、大規模なスケールを前提にするなら最初からフルスクラッチを視野に入れておくことをおすすめします。
ノーコードツールは便利ですが、ユーザー数が増えたときの処理速度や複雑なデータ処理には限界があります。また、「このツールに依存しすぎて、後から乗り換えられない」というリスクも考慮が必要です。
とはいえ「最初からフルスクラッチで完璧なものを作ろう」とする必要もありません。まずはノーコードでコンセプトを検証し、「これはいける」と確信できたタイミングでフルスクラッチに移行する——この段階的なアプローチが、リスクを抑えながら成長を目指す現実的な戦略です。
最初の一歩、どう踏み出す?
「なるほど、使い分けが大事なのは分かった。でも、具体的に何から始めたらいいの?」
そう思われた方、ご安心ください。いきなり難しいツールを触ったり、プログラミングを猛勉強したりする必要はありません。
まずおすすめしたいのは「自分が解決したい課題」を紙に書き出してみることです。
「どんな人にどんな価値を届けたいのか」
「絶対に実現したい機能は何か」
「逆に、なくても困らない機能は何か」
——これを整理するだけでノーコードで十分か手書きコードが必要かの判断材料が見えてきます。
その上でノーコードツールを少し触ってみるのもいいでしょう。BubbleやSTUDIOには無料プランがありますし、YouTubeにはチュートリアル動画がたくさんあります。「意外とここまでできるんだ」「やっぱりここは限界があるな」という肌感覚を得ることが、賢い判断につながります。
そして、「これは本格的に進めたい」と思ったタイミングで、私たちのような専門家に相談してみてください。最初の設計を間違えると、後から大きな手戻りが発生することがあります。早めにご相談をいただければ、「ここはノーコードで、ここは手書きで」という最適なバランスを一緒に考えることができます。
まとめ
ノーコードもフルスクラッチも万能の特効薬ではありません。
でも、それぞれの特性を理解して、適材適所で使い分けることができれば、「短期間で成果を出しながら、将来の拡張性も確保する」という理想的な開発が実現できます。
大切なのは、「どちらが正解か」ではなく、「自分のプロジェクトにとって、何が最適か」を考えること。
あなたが実現したいサービスやシステムは、どんなものですか?
「こういうものを作りたいんだけど、どう進めたらいいか分からない」——そんなときはぜひ一度、株式会社雲海設計にご相談ください。
私たちがあなたの会社に合った「最初の一歩」を、全力でサポートします。




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