「JavaScript」だけじゃない!今どきのシステム開発で「TypeScript」が選ばれる本当の理由、こっそり教えます
- 開発部
- 12月1日
- 読了時間: 5分

こんにちは!株式会社雲海設計の技術部です。
「うちのシステムJavaScriptで作られてるって聞いたけど、最近TypeScriptってよく聞くな…何が違うんだろう?」
そんな風に感じたこと、ありませんか?
IT業界では当たり前のように使われている言葉でも、普段システム開発に携わらない方にとっては「また新しい横文字が出てきた…」と感じてしまいますよね。でも実は、この「TypeScript」という選択が、御社のシステムの品質や将来の保守コストに大きく関わってくるんです。
もし「開発会社から提案を受けたけど、TypeScriptって本当に必要なの?」「JavaScriptとの違いがよく分からない」と感じている方がいらっしゃったら、この記事がきっとお役に立てるはずです。
この記事を読み終える頃には、TypeScriptが選ばれる理由と、それが御社のビジネスにどんなメリットをもたらすのか、しっかりイメージできるようになっているはずです。
そもそも「TypeScript」って、何ができるの?
まず、JavaScriptについて簡単におさらいしましょう。JavaScriptは、ウェブサイトやアプリを動かすために世界中で最も使われているプログラミング言語です。皆さんが毎日見ているウェブサイトの多くは、このJavaScriptで動いています。
では、TypeScriptとは何でしょうか?
すごくシンプルに言うと、「JavaScriptに『型』という安全装置をつけた進化版」のことです。
「型」と聞いてもピンとこないかもしれませんね。身近な例で説明しましょう。
たとえば、Excelで数字を入力するセルに、うっかり文字を入れてしまったことはありませんか?計算式がエラーになって「あれ?」ってなりますよね。TypeScriptの「型」は、まさにこの**「ここには数字しか入れちゃダメですよ」**というルールを、プログラム全体に設定できる仕組みなんです。
具体的には、「この箱には数字だけ」「こっちの箱には文字だけ」といった約束事をあらかじめ決めておくことで、間違ったデータが入り込むのを未然に防いでくれます。
実は、中小企業のシステムにこそチャンスがある
「TypeScriptは最先端のIT企業が使うものでしょ?」
そう思われるかもしれません。でも、実はそうではないんです。
むしろ、限られた予算と人員でシステムを運用していく中小企業だからこそ、TypeScriptの恩恵を受けやすいと私たちは考えています。
なぜでしょうか?
大企業には専門のIT部門があり、何十人ものエンジニアがシステムを見守っています。一方、中小企業では、担当者が一人だったり、そもそも社内にエンジニアがいなかったりすることも珍しくありません。
そんな状況で、もしシステムに不具合が起きたら?担当者が変わったら?
TypeScriptで書かれたシステムは、「型」という設計図が残っているおかげで、後から見た人でも「このプログラムは何をしているのか」が分かりやすいんです。これは、将来の保守・改修コストを抑えることに直結します。
具体的な活用シーン
「システムの不具合、もっと早く見つけたいんだけど…」
「リリースしてからバグが見つかって、お客様に迷惑をかけてしまった…」
こんな経験、ありませんか?システムの不具合は発見が遅れれば遅れるほど、修正コストも信用へのダメージも大きくなります。
TypeScriptを使うと、プログラムを書いている段階で「ここ、おかしいですよ」と自動的に教えてくれます。
例えば、「お客様の年齢」を扱う部分に、うっかり「お客様の名前」を入れようとすると、システムを動かす前にエラーで知らせてくれるんです。すると、本番環境にリリースする前に問題を発見できるので、
「あのバグ、なんで気づかなかったんだ!」という事態を大幅に減らせます。
「開発会社さんとのやり取り、正直もっとスムーズにしたい…」
「開発会社に修正をお願いしたのに、思っていたのと違うものが出来上がってきた…」
これもよく聞くお悩みです。原因の一つは、システムの仕様が曖昧なまま開発が進んでしまうこと。
TypeScriptで書かれたプログラムには、「型」という形で仕様が明確に記述されています。これは、いわばプログラムの中に埋め込まれた設計書のようなもの。
例えば、「この機能は商品名と価格と在庫数を受け取って注文情報を返す」ということが、プログラムを見れば一目瞭然になります。すると、開発会社との認識のズレが起きにくくなり、「言った・言わない」のトラブルも減らせるんです。
「うちのシステム、最近ちょっと複雑になってきたかも…」
最初は小さく始めたシステムも機能追加を重ねるうちに、だんだん複雑になっていきますよね。
「あの機能を変えたら、別の機能が動かなくなった」なんてこと、起きていませんか?
TypeScriptはこうしたシステムが成長していく過程でその真価を発揮します。
例えば、ある機能を修正したとき、その影響が他のどの部分に及ぶのか、TypeScriptなら自動的にチェックしてくれます。「この修正をすると、ここと、ここと、ここも直さないとダメですよ」と教えてくれるので、知らないうちに別の場所を壊してしまうリスクを最小限に抑えられるんです。
最初の一歩、どう踏み出す?
「TypeScriptが良さそうなのは分かったけど、うちのシステムに導入するには何から始めたらいいの?」
そう思われた方、ご安心ください。いきなり今あるシステムを全部TypeScriptに書き換える必要はありません。
実は、TypeScriptはJavaScriptと共存できるように設計されています。
つまり、新しく作る部分だけTypeScriptで書くという進め方が可能なんです。
まずは、次にシステムの改修や機能追加をする機会があれば、開発会社に「TypeScriptでの開発は可能ですか?」と聞いてみてください。それだけで、御社のシステムの将来を考える良いきっかけになるはずです。
もちろん、本格的に導入を検討される場合は、既存システムとの相性や開発チームの体制なども考慮する必要があります。そんなときは、ぜひ私たち専門家にご相談ください。御社の状況に合った最適な進め方を、一緒に考えさせていただきます。
まとめ
TypeScriptは魔法ではありません。導入すればすべての問題が解決するわけではなく、適切な設計や運用があってこそ、その効果を発揮します。
しかし、システムの品質を高め、将来の保守コストを抑え、開発チームとのコミュニケーションを円滑にするという点において、TypeScriptは非常に心強い味方になってくれます。
御社のシステム、次の一手をどうするか、考えてみませんか?
「うちのシステムにTypeScriptは向いている?」「導入するとしたら、どこから始めるべき?」
そんな疑問をお持ちでしたら、ぜひ株式会社雲海設計にお声がけください。御社のビジネスとシステムの現状を丁寧にヒアリングした上で、最適なご提案をさせていただきます。
あなたの会社に合った『最初の一歩』を全力でサポートします




コメント